なぜ起きてしまうのか?
- 発育期(成長期)であり骨が発達途中
- 体に左右差や姿勢異常
- 動きに「硬さ」や「乱れ」がある
- 筋力の「弱さ」
- 関節に「緩み(ゆるみ)」がある
- 投球フォームは?
- 練習時間・投球数の問題
※山崎医師の野球肘の原因と問題点より
原因は一つではなく重なっていることが多い
野球肩とは
投球肩(いわゆる野球肩)は文字通り投球動作をすることによって発生する痛みで、発生のピークは15~16歳にあり、投手と捕手に多いとされています。
投球動作は全身運動であり、その障害は肩関節のみに起因するのではなく、身体全体に関係していると言われています。
日本臨床整形外科学会より
小さな子供や、ゴリラ、チンパンジーにボールを持たせたら、間違いなく下から投げるでしょう。
では、なぜ人はボールを上から投げるのでしょうか?
それはより速く、より遠くにボールを投げたいからなのです。
上から振りかぶってボールを投げた方が、より大きなエネルギーをボールに集めることができます。
上からボールを投げるということは人間があみだした技なのです。
そのため大きな力が肩にかかるので障害や外傷が起きるのです。
野球肩の種類
外傷(ケガ)による肩の痛み
外傷(ケガ)の場合、はっきりとした痛みが起きた原因がある場合がほとんどです。
例えば、外野から思い切りバックホームしたら肩が抜けそうに痛みが走ったとか、ピッチャーが速球を投げたら肩が”バキッ”と音がして、痛くてマウンドにしゃがみこんだなどがその例です。
これは、肩の亜脱臼(あだっきゅう)、関節唇損傷(かんせつしんそんしょう)、腱板損傷(けんばんそんしょう)、骨折(上腕骨の骨端線離解(こったんせんりかい):リトルリーガーズショルダー)などが起きたと考え られます。
けがですから、症状が軽いものは安静(ボールを投げない、アイシングを行う等)にしていると治ることもありますが、損傷が強いとなかなか良くならないために治療が必要なこともあります。
オーバーユースによる肩の痛み
知らないうちに肩が痛くなってきたというのが多い例で特にピッチャーやキャッチャーといったボールを投げる頻度が多いポジションに多いです。
投球動作やテニスのスマッシュやバレーボールのアタックなどは、下肢・体幹・上肢の一連の動きで成り立っている全身運動です。
そのため、体幹や股関節の柔軟性欠如、肩や肩関節の筋力低下、身体に過剰な負荷を強いている不自然なフォームなど、さまざまな要因が絡んでいることもあります。
日本とドミニカの違い
古島医師は
「特に小学生の時は骨が未成熟で運動神経の基礎が伸びる時期。いかに体に負担をかけずに運動神経を向上させるか、現場の指導者が正しい知識をもって指導すべきだ」と呼び掛けています。
- 発育期(成長期)かどうか?
- 体に左右差や姿勢異常がないか?
- 動きに「硬さ」や「乱れ」がないか?
- 筋肉に「弱さ」がないか?
- 関節に「緩み(ゆるみ)」がないか?
- 投球フォームは?
- 練習時間・投球数は?
- 栄養は足りているか?
https://www.youtube.com/shorts/PDmUkgrJ4C4